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古銭。その名の通り、「古い銭」である。 一般には現在では使われていない貨幣、紙幣のことを指すこの「古銭」だが、実際にはこの「古銭」というカテゴリーの中にはさまざまなタイプのものが含まれている。
考古的価値のある古銭から、近代以降に製造、流通したもっとも一般的な「古銭」、大きなイベントが開催された記念に発行された記念硬貨、または特殊な事情によって特定の発行年だけが価値を帯びた現行貨幣、紙幣…
これらさまざまなタイプの「古銭」がマニアの心をくすぐり、その希少価値、あるいは訴求力によって市場価値が決まり、取引が行われている。
しかし、古銭は単なる収集目的のアイテムではない。古銭は歴史の証人でもある。古銭を通して作られ、製造された時代を透けてみることができる。記念硬貨にノスタルジーを掻き立てられる人は多いだろうし、家の整理をしていたら亡き祖父母の遺品から昔の貨幣が出てきた、なんてことがあればなんともいえない感傷を抱いたりもする。
貨幣も紙幣も「使い捨て」である。流通されていく過程で傷みが出れば破棄され、次から次へと新しく製造されたものが世に出回る。
だから本来捨てられるはずのものが古銭として残っているということは、時が止まったようなドラマを感じる。
また、当時は当たり前にあったものが、時を経ていく中で滅多に見かけなくなる、そんな不思議さもある。古銭を通して過去へと旅をすることができる、そんな魅力を古銭は持っているのではないだろうか。